スノーボード初心者が最短でターンするための7つのステップ

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「スノーボード初心者は何時間でターンできるもんなの?」とよく聞かれます。実は、私はターンができるようになるまで3日もかかりました(爆)。今振り返れば、あんな滑り方じゃ仕方ないと思います。。ただ、スクールに入る人はだいたい1日もあればコツをつかみます。マンツーマンレッスンならもっと早くて、30分で滑れる人もいます。それで、イントラでになって思うのは最短で滑る方法はあるってことです。

私が思う、最短でターンができるために一番必要なことは「立つ」ことを「意識的」に行うこと。「立つ」ことは当たり前だけどその当たり前を「意識化」するのが重要だと思うんです。なぜなら「立つ」ことと「転ぶ」ことは同時にはできないですよね?意味深な感じですが、本題に入ります。

photo credit: LesCollons #58 via photopin (license)

 LESSON1:道具で一番重要なのは”板”

まず始めに、具体的なノウハウに行く前に道具の重要性についてお話しておきます。特にスノーボードは「板」がとても大切です。ターンできるようになるまでは「板」が重要なんです。それ以降は、バインディングやらブーツやらに手をつけていいですが、何より「板」が先です。

なぜかと言ったら、「マイボードを持っている優越感」があるからです!(笑

「おれ、マイボード持ってるぜ」的な優越感はスノーボードならではです(笑)ぜひ、その優越感に満喫してください(笑)

これは、半分冗談でけど半分本当です。

スノーボードの板を持っていると、なんだかうまくなったような気になりますよね?

実は、これが大切なんです。

とあるアメリカの小学校で実験をした先生がいます。

青い目の人は優れ、茶色い目の人は劣っていると決めて1日を過ごすというものだ。逆に翌日は茶色い目の人は優れ、青い目の人は劣っているとして生活する、

・・・中略

テストの結果は、子どもたちの点数は優れているとされているときに最高で、劣っているとされている時に最低を示した。

参照:「青い目 茶色い目 ~教室は目の色でわけられた〜http://teraken.gooside.com/aoimechairoime.html

 

このことから、人は自分が優れていると思い込むと、結果もそのように引き寄せるということがわかります。だから、あなたはスノーボードの才能があると思い込むことが最初のステップとして重要なんです。それを補助してくれるのが「マイボードを持っていること」だと私は思っています。

マイボードを持っていること=うまく滑れる人

というイメージが世の中にはあるからです。このイメージをうまく活用して最短で滑るようになりましょう。

 

そして、スノーボードにおいて板が最重要だと私が感じる点は、板は唯一雪面と接している部分だから大切なんです。

自分の足に直に接するブーツが一番大切という意見もありますが、それはターンが出来てからの話です。最初のうちはそこまで細かい感覚はわかりません。上級者になればなるほど、足裏から伝わる小さな情報をキャッチして滑りに反得させますが、初心者にそこまで行うことは難しいです。そして、今はレンタルのブーツでもそこそこ良いものが出回っています。10数年前に比べたらだいぶ良いものが多いです。

また、板が上達速度に与える要素として

  • ベースエッジ角
  • サイドエッジ角
  • 滑走面の形状
  • 劣化状況
  • エッジのさび具合
  • 滑走面のメンテナンス状態

があります。これらの要因で滑りやすさ・上達度合いがが変わります。滑走面の状態がケバだって全然滑らない板だったら問題外です。それは、例えるならスパイクのヒモ無しで陸上のトラック競技をやるようなものです。さらに板が大切だと感じた私の経験もお話します。私が以前、初心者の友人を教えてた時の話です。

その人を初心者の友人を教えて、あまりにも彼の上達が遅く、「ちゃんとできてるのに、なぜターンできない?」と思ったことがあります。立ち方や・状態の使い方はいいのに、ターンができない。。。。おかしいと思った私は、私の板と彼の板を交換しました。本当に板を交換しただけです。メンテナンスされてる板にしただけです。滑走面の形状がターンしやすく加工されてる板にしただけです。

すると、、、、ターンできたんです!!

本当に板を交換しただけでターン出来たんです。

板以外は何も変えていません。(ビンディングは変えましたが、今回の話には影響はないでしょう。)滑り方や立ち方視線といった技術的なアドバイスは特に変えていません。本当に板を変えただけです。それで、彼はターンができるようになったんです。彼もターンできたことが不思議な顔をしてました(笑)。「ん?おれなんかしたっけ?」みたいな感じでした(笑)。

逆に、彼の板を乗った私の感想は・・・

「こんな板で滑れって言うほうがどうかしてる!」

10年以上前の年季の入った板だったんですが、全然だめでした。後で滑走面の形状を見たら、完全にコンケープ形状でした。初心者でこの形状は無理があります。コンケープ形状はシビアなエッジング操作を必要とするレーサーに多く見られます。最初からそんなシビアなセッティングをしたら初心者にはちょっと厳しいです。。

今の板は、初心者がターンしやすいように工夫してあるものがたくさんあります。ロッカー・3D構造・コンベックスというキーワードは板の形状を言い表しています。

繰り返しですが、スノーボードはブーツももちろん大切です。しかし、それは滑れるようになってからの話なんです。最初は足裏の感覚なんて特に意識する必要はないです。最短でターンがしたいのであれば板は購入して、ブーツはレンタルでも良いです。最短でターンがしたいならこれがおすすめです。

 

「でも、いきなり板を買うお金なんて無い・・・」

そんな人は、優良レンタルショップを利用しましょう。実はレンタルショップによってその質に差があるんです。優良店の情報をリンクしておきます。

優良レンタルショップはコチラ

これ以外にもちゃんとしたレンタルショップはありますけど、この中にあるなら、まず間違いないです。

そして、もう一個の注意点をお話しておきます。

民宿のレンタルは避ける

イントラしてて、生徒さんの板を見て「なんだ?!この板?」と思わず言いたくなる板に遭遇するときがあります。。

聞くと、民宿からレンタルしたとのこと。全部が全部悪いとは言わないですけど、民宿は板の管理もその民宿が行っています。相当物好きなオーナーでない限り板のメンテナンスをやるところはないです。

「いや、おれはレンタルじゃなくてマイボードが欲しい!」

という方のために、板の選び方を少々。。。まず、値段ですが高すぎる板はだめです!定価で6万以下くらいがいいです。

「え?高い板のほうが性能がいいんじゃないの?」

と思うかもしれませんが、それは半分あっていて、半分違います。初心者の人の「性能」をどうとらえるかです。そもそも初心者にとって良い「性能」とはなんでしょうか?それは、フレックスがやわらかく操作性の良い板のことを言います。フレックスが硬い板は基本的に高価になります。硬くするために、特殊な材料を使っていたり工程が増えるためです。なので高すぎる板は、お金があるからと言って買うべきではないです。

高い板を買えるお金があるなら安い板を買ってスクールに入りましょう。上達する一番の近道は自分のレベルに合った道具を使ってスクールに入ることです。

ただ、スクールに入ると言うことだと、この記事の意味が無いので、これからちゃんと解説します。笑

話を元に戻して、フレックスに関して、やわらかい方がいい理由は「遊び」が多いからです。

重要なんで繰り返します。

初心者にとってやわらかい板がいい理由は、「遊び」が多いから

車のハンドルに「遊び」があるのは知っていますよね?あれがもし、「遊び」がほとんどなかったら?ハンドル操作がとってもシビアになります。普通の行動をスポーツカー並にシビアなハンドリングの設定にしたら、恐くて走れません。もちろん、レーサーはクイックなハンドリングが良いです。初心者マークの人がそんなシビアな車に乗れると思いますか?まっすぐ走ろうと思っても、ちょっとハンドルを切っただけで曲がってしまう。。。。ちょっと怖いですよね。

スノーボードもそれと同じです。

フレックスの硬い板は「遊び」が少ないんです。ちょっとした体重移動で、すぐにエッジが反応します。最悪は、逆エッジで転倒します。

一方でフレックスのやわらかい板は「遊び」が多く、ちょっとした操作ミスでも「遊び」の分で、そのミスを吸収してくれます。だから、初心者はフレックスのやわらかい板が良いんです。だから、安い板のほうが良いんです。その目安として6万以下が私の経験力導き出した答えです。

あと、安い板のメリットは、「メンテナンスしなくてもある程度、性能を維持できる」点があります。

安い板は、滑走面の材質や成型方法が高価な板とは異なります。で、かといって滑りに影響するかと言ったら、初心者レベルでは影響しません。むしろインストラクターでもそういう板を使ってる人もいます。何が違うかというと、安価な板だと、ワックスが染み込みにくいんですね。

しかし、安価な板の滑走面は頑丈にできてるイメージです。

高価な板は、ワックスがとても染みて滑走性はいいですけど、ワックスがなくなったら全然滑らなくなります。初心者からがつがつメンテナンスできる人はそうはいません。スノボから帰ってから、毎日ワックスがけできますか?

できないのであれば初心者用の板のがいいわけです。多少メンテナンスしなくても、滑走性能はそこまで変わりません。

以上2つの理由

①初心者にとっての良い板は「遊び」がある板(フレックスのやわらかい板)

②安い板の方ががメンテナンスしなくても滑走性能が落ちにくい

なので、初心者は定価6万円以下がいいのです。

ちなみに私おすすめのメーカーは、SPOONZUMAです。

(あわせてコチラの記事も読んでみてください。初心者の板の選び方|「新品」「中古」はどっちが得か?

LESSON2:スノーボードの基本の基本は「立つ」意識を持つこと!

LESSON2からはもう少し具体的なお話に移ります。

突然ですが、あなたはに質問です。あなたは”立つ”ことができますか?

普通に、その場で直立に”立つ”です。

できますか?

できましたか。

さすがですね。では、あなたはスノーボードも滑れます。

???????????と思うかもしれませんが、それが事実です。

スノーボードで「なぜ転ぶ」かを考える人はいても、「なぜ立てるか」ことを考える人はいません。

なぜなら、、、「立つ」ことは「当たり前すぎる」からです。

でも、スノーボードになった途端、その当たり前が当たり前じゃなくなります。

両足を固定され、雪の上に立てばそうなる気持ちもわかります。でも、この当たり前が大ヒントなんです。日常でなぜ「立つ」ことができているのか?普通に立っていて転ぶことなんてありえません。でもスノーボードになった途端、転ぶ。。

おかしいですよね?

同じ「立つ」ことなのになぜスノーボードでできないのでしょうか?今回はその「立つ」ことを分解していきましょう。

初めに答えを言いましょう。私が考える「立つ」ことは、

土踏まずから垂直上方に線を引いたときその直線状に<みぞおち>と<頭>があること

これが「立つ」ということです。

言い換えると、

  1. 土踏まず
  2. みぞおち

3点が地面に対して垂直線上にあれば、転ぶことはありえません。

わかりますか?

  1. 土踏まず
  2. みぞおち

の3点が地面に対して垂直線上にあれば、「転べない」んです。

実際に、平らなところでやってみてください。

  1. 土踏まず
  2. みぞおち

の3点を地面から垂直線上に置いて、転べるかどうか。転べる人がいたらメッセージください。いや、でも本当にこの状態だと「転べない」んですよ。

だったら、この「転べない状態」を雪の上でも作ればいいわけですよね。「立っている状態」を突き詰めると「転べない状態」になるんです。

コレが!とても大切です。どういう状態だと「転べないのか」を考えるのが大切です。

今回の記事で、一番重要なのがこれです!重要なのでもう一度。

「立っている状態」を突き詰めると「転べない状態」になる

スノーボードはいかに安定して「立つ」かなんで。だからまずはやるべきことは「意識して立つ」なんです。日常で意識して「立て」れば、非日常の空間でも「立つ」ことを意識できる。

ゆえに立てる!

ゆえに転べない!!

立っていて転ぶ状態なんて、ありえないんです。

わかりますか?

スノーボードの本質ってここなんです。いかに「立つ」か。それで、スキーと違ってスノーボードのいいところは実は、足が固定されていることなんです。固定されているから「立つ」ことを意識しやすい。「立つ」という一点に意識を集中できるんです。

スキーだと足をもっていかれやすいですが、スノーボードだとそんなことはありません。だからスノーボードは安定度の高いスポーツなんです。

まとめるますと、、、

スノーボードで「滑る」ことを意識しすぎると滑れません。まずは「立つ」ことを意識してみてください。

そのときは、

  1. 土踏まず
  2. みぞおち

の3点が板に対して垂直線上に置くようにしてください。

これだけであなたの成長速度は倍は違います。

LESSON3:初心者がリフトに乗るまでは何をしたらいいの?

LESSON3からではスノーボードを始めたばかりの人におっての最初の壁でもある、「リフトの乗り降り」について説明していきます。ここから板を装着して練習をしていくのですが、まずはじめに、初心者を教える時にとっても大切なことをお教えします。

初心者に恐怖心を与えないことが何より大切

これが

とっても

とっても

とっても

とっても

大切です。

一度恐怖心がついてしまうとどんなに運動神経がいい人も「脳みそ」が危険と判断してその動作をさせまいとします。一度恐怖心がついてしまうと教えるスピードはとっても遅くなります。一度付いてしまったトラウマをぬぐい去るのはとても時間がかかります。

繰り返しですが、初心者に恐怖心を与えないことが大切です。

だから、いきなりリフトに乗るっていうのなかなかオススメしません。

滑れない初心者が、いきなり山の上まで連れてかれたらどう思うでしょうか?さすがに怖じ気づきますよね。なので、まずはワンフット(片足固定)をちょろっとやりましょう。で、そのワンフットを練習する時に実際にどういう点に気をつけたらいいかというと、

ワンフットの練習は超緩斜面で行う

最初はほんとに緩やかな斜度でいいです。ようやく滑り出すかなーくらいな斜度が適切です。勢いがついてしまうところだと、板が暴走してしまう可能性があります。目安としては、繰り返しになりますが、ワンフットの練習をするには、「ようやく滑り出すかなーくらいな斜度」が適切です。

はい、では斜度も決まったんで実際にやっていきます。

まずはワンフット(前足だけ固定)でまっすぐ「立って」まっすぐ滑ります。そう、まっすぐ「立って」まっすぐ滑るだけです。「立つ」とうことは、LESSON2でお話ししましたね。念のため、おさらいです。「土踏まず」「みぞおち」「頭」の3点が斜面に対して垂直並ぶ状態を「立つ」と言いました。で、まっすぐ「立って」まっすぐ滑りましょう。止まる時は、斜度がゆるやかなので後ろ足を出すか引けばすぐに止まります

ポイントは滑り出す時に、後ろ足を板にしっかり乗せることちゃんと「立つ」ためには足場をしっかりと確保する必要があります。最初は後ろ足を乗せるという動作ができないかもしれません。・・・・でも、気にすることはありません。

なぜならやったことが無いからです。やったことが出来ないのは当たり前なんで、なので、出来なくても気にしないでいいです。車の運転でも、最初はアクセルとブレーキを間違えたりしますよね。それと一緒で、多少「慣れ」が必要なだけです。

後ろ足を乗せることが、なかなか出来ないという人は平らなところで、練習をしましょう。進行方向を見ながら、「足を乗せて、降ろす」を繰り返して体に覚えさせてください。10回もやれば雰囲気はわかってだいぶ落ち着いてできるはずです。で、まっすぐ「立って」まっすぐ滑ることを何回か繰り返しましょう。

さて、まっすぐ滑ることができたらリフトに行きます(笑

「え?もう?????」

はい。大丈夫です。

リフトを降りる時は、まっすぐ滑れれば十分です。むしろ初心者のうちに、ワンフットで曲がることを覚えてしまうと、リフトから降りる時に曲がろうとします。すると、ほぼ100%転びます。慣れてないんで余計なことをやろうとすると転びます。

だったら最初は、リフトから降りるときはまっすぐ「立つ」ことに、まっすぐ滑ることに集中した方がいいです。

まっすぐいってもいつか止まります。初心者コースのリフト降り場はそうやって出来てます。まっすぐ滑って降りる方が安全なんです。

こんなに早くリフトに乗るもう一つの理由は、「最短でターン」というのがこの記事のコンセプトだからです。最速最短でターンできることしかしません。それ以外は取り除いています。ですので、ワンフットでしっかりと「立って」真っすぐ滑れたらリフトに乗りましょう。

LESSON4:横滑りの真の目的とは?時間をムダにしない横滑り練習法!

ターンに入る前に必要な技術として、「横滑り」があります。斜面に対して板を横にして滑る方法です。今回はその横滑りについてです。ちなみに「木の葉」は横滑りで左右に移動する方法ですが、「木の葉」はやる必要ないです。「木の葉」は時間の無駄なんです。木の葉滑りを練習しすぎると、そればかりに頼ってしまってターンしようとしないからです。

ただ、横滑りのお話に行く前に、横滑りを行う目的をはっきりさせておきます。

「何のために横滑りをやるのか」

これをまずはハッキリさせましょう。これが分かれば、なんで「木の葉」が時間の無駄なのかがわかります。何をやるにも目的意識が大切です。これがあるかないかで上達の速度は2倍、3倍にも変わります。

で、横滑りの目的とは・・・?

横滑りの目的は止まる感覚を覚えること

滑る感覚というより、止まる感覚という意識が大切です。

なぜか?

「止まれることを覚えると安心する」からです。初心者を教えるときに大切なのが、恐怖心を植えつけさせないこととお話しましたね?恐怖心が一度できてしまうと、頭でわかってても体が言うことを効かない状態になります。こうなったら一貫の終わりです。その人のうちにターンができるようになるのは厳しいです。ターンの練習の前に心のケアにシフトしないといけないからです。ということで、教えるにあたって恐怖心を与えないことはとっても大切です。これを念頭に置くと、教え方ってそんなに難しくはないです。なので、まずは「止まり方」を覚えるために「横滑り」を教えます。

これが、横滑りを覚える「目的」です。では、目的を理解したので、このLESSONの本題です。

横滑りで大切なことそれは横滑りで大切なことは「立つ」ことです。

「いやいや、それができないから困ってるんでしょ」

と言われそうですが、事実「立つ」ことが大切なんです。では「立つ」ことがどういう状態か説明でるでしょうか。しつこいようですが、とても大切なので繰り返して言います。

「立つ」ということは「土踏まず」「みぞおち」「頭」の三点が「足場」に対して垂直線上にあること。

これが「立つ」ということです。これを斜面でもできれば、必ず立てます。もう一度言います。これが斜面でもできれば、必ず立てます。ここで重要なのは、「足場」の確保です。

平地では「足場」は地面ですよね。でもスノーボードの場合それが違います。

スノーボードの「足場」は、そう、「板」です。「板」に対して、「土踏まず」「みぞおち」「頭」の3点を垂直線上に並べる。これができれば必ず、横滑りはできます。たいていの人は、横滑りを覚えるときに「ただなんとなく」で「立とう」とします。だから安定しないんです。だから立てないんです。だから滑れないんです。

そうじゃないんです。

「意識」して「立つ」ということが大切です。その時に、かかと側の横滑りでは足裏の土踏まずの少しかかとよりで「立つ」ようにしましょう。一方で、つま先側の横滑りでは足裏の拇指球で「立つ」ようにしましょう。

これを意識する必要があります。特につま先側(おしりが谷側を向く)がうまくできない人が多いです。この原因は、「足場が不安定」であることがほとんどです。

なぜ不安定かというと、「つま先だけで立とうとする」からです。日常でつま先立ちする人はいないですよね。なぜか、、、不安定だからです。つま先立ちだと接地面積が小さくなりますよね。当然。だから安定度は低いわけです。

安定して「立つ」には足裏全体で「立つ」のが理想ですが、始めからそれは難しいので、まずはつま先側の横滑りでは拇指球で立つ意識を持ちましょう。

そして、これを意識させる方法として、「ブーツのタン(スネがあたるとこ)に自分のスネを当て続けなさい」という言い方をするサイトはよく見ます。この本質は「足裏の拇指球に「圧」を加え続けることによって足場を安定させなさい」という意味なんです。本質を知っていると、応用が効きますよね。

LESSON5:脱横滑り!でもいきなりターンしちゃいけない理由とは?

LESSON4で「横滑り」をマスターしたのでLESSON5はとうとうターンの導入です!!実際、横滑りさえきちんど出来さえば滑ることなんて雑作もないことです。なぜなら「止まる」ことができるんですからね。

でも、たいていの人が「横滑り」から脱却できない。例えば、よくあるやり取りです

*********

生徒さん「横滑りはできるんです。。でもターンに挑戦するんですけど、できないんです。。。(泣」

私「なるほど。でも、いきなりターンに挑戦するからできないんですよ^^」

生徒さん「???????」

*********

横滑りが出来て、いきなりターンをするというのは「足し算を覚えたから、因数分解をするぞ!」というのと同じです。「え?九九は??」となりますよね。そう、九九が抜けてるんですよ。スノーボードで九九に相当することズバリそれは、ターン中盤の姿勢を覚えるです。「ターン中盤の姿勢」が「九九」にあたります。ターン中盤の姿勢はイコールで直滑降の姿勢ですね。斜面に対してまっすぐ滑ることを直滑降と言います。もう少し詳しく説明するとターンと言っても、分解すると

ターン前半、中盤、後半の3つに分けられます。

横滑りは、後半部分に、それで直滑降が、中盤部分に相当します。ターンを考える時に3つの要素に分解して考えるのはとっても重要な考え方です。たいていの人は、ターン後半の横滑りを覚えたら中盤を意識することはありません。(知らないって言うだけなんですが。)

中盤を飛ばして、いきなりターン前半を作ろうとします。それでは、「九九」を覚えてないのに「因数分解」をやるようなものです。因数分解を効率よく解こうと思ったら、九九は絶対に必要ですよね。スノーボードのターンも同じです。ターンを安全に効率よく覚えるにはステップを踏む必要があるというわけです。

では、具体的な方法を説明していきます。

これは二人一組でやります。でも、初心者同士でもできるので安心してください。場所は初心者コースなどの緩斜面がいいです。そして、メインとサブの役割があります。メインは滑る方です。スノーボードの板を両足履きます。サブは板を置きます。メインの人は斜面で横滑りの体勢になって、立ってください。そのときサブの人はメインの人を支えてあげてください。そして、サブの人はメインの人の板を斜面に対して下を向くようにしていきます。このとき滑り出さないように気をつけてください。ちょっと怖いですけど、がんばってください。メインの人の板の先が谷方向を向きましたか?できましたか?さすがです。

さぁ、今回のポイントです。なぜこの姿勢をとってもらったかというと、

斜面に対してまっすぐ「立つ」ことを体で覚えるため

これを覚えてもらうためです。初心者は直滑降の姿勢のときは、恐怖心から「地球」に対して垂直な姿勢になりがちです。それだと板に対して圧力が均一に加わらないため、最悪の場合、「暴走」します。ですので「地球」に対してではなく、「斜面」に対して垂直に立つことが重要です。直滑降の体勢になったら、まずは「斜面」に対して垂直に「立つ」ことを意識してください。

もう一つ、重要なこと。

サブの人は、メインの人の姿勢を見て「斜面」に対して垂直に「立って」いるか指摘してあげてください。

メインの人は「こんなに前足に乗るの?」っていう感覚になると思います。その感覚がとっても大切なので体に刻み込んでください。斜面に対してまっすぐ「立つ」ことを「体」で覚えるんです。そう、第三者の視点から「体」で覚えることが重要です。

たいていの人は、自分の感覚で「前足に乗ってる!」「斜面と垂直に立ってる!」と思いますが、自分の感覚は結構あてになりません。

自分の感覚がどれほどあてにならないかテストです。

まず目をつぶっください。そして、左右の人差し指を体の前で合わせてみてください。

どうですか?できましたか?

意外に出来ないはずです。(ちなみに、私はできません(苦笑))それほど自分の感覚はあてにならないんです。なので、実際の斜面で、かつ第三者に確認してもらうのが一番いいんです。なので第三者の視点から斜面に対してまっすぐ「立つ」ことを覚えてください。

さぁて次は実際に「直滑降から停止」のポイントを話していきます。ターンまで目の前です

LESSON6:ターンは「目線」と「前の手」で完全攻略!?

そして今回は直滑降からターンをして止まってみましょう。LESSON5で斜面に対して垂直(まっすぐ)に「立つ」ことが出来たら実際に滑りだしましょう。この時のポイントは、「目線」と「前の手」を行きたい方向に向けるです。「目線」と「前の手」と二つが合わさる必要があります。

「前の手」だけで「目線」が下を向いていてもだめです。

逆に「目線」だけ先行して「前の手」がダランとしててもダメです。

なので、「目線」と「前の手」はセットで考えるんです。あと「目線」に関して勘違いされやすいのが、行きたい方向を見れば良いっていうわけじゃないです。見るだけじゃダメです。スノーボードは横乗りの要素もあるので、目線を向けるというと、「横目」で見る形になりがちです。そうではなく、

「顔全体」を行きたい方向に向ける

これが重要です。

横目でみるだけではなく、「顔全体」を行きたい方向に向けてください。なぜ、顔全体を向けるかというと、

「目線」を行きたい方向に向ける理由を考えるとわかります。

「目線」が必要な理由は・・・

1、視野を広げて安全に滑るため

と、

2、体の先行動作を補助してあげるため

の2種類があります。

1の視野を広げて安全を確保するというのはスノーボードが横乗りであるがために、自分の背中側の状況というのはどうしてもわかりにくいものです。なので、横目で見るだけでは視野が狭くなってしまいます。なので、顔全体を向ける必要があります。

では、2(体の先行動作を補助してあげる)です。

これがとっても大切です。例えば、普通に立っている時に、左に行きたいとします。そうしたら左を向きますよね。その時、肩や状態も左に向いているはずです。ここで、上体と下半身とで「捻れ」が生まれます。この「捻れ」がスノーボードのターンを補助する役割があります。言い換えると、この「捻れ」が先行動作なんです。先行動作は入れすぎてもだめなので、「目線」の先行によって発生する、先行動作程度が最初は好ましいです。

では、もう一度おさらいをしますと、直滑降からターンするためのポイントは、斜面に対して垂直に立ってから、、、

直滑降で滑り始めたら「目線」と「前の手」を行きたい方向に向ける

止まるときは、「横滑り」の感覚でしっかりと両足で踏ん張って止まればOKです。これで、直滑降から停止ができました。

きっとヒールサイド(背中側に曲がるターン)はうまくいくと思います。問題はトゥーサイド(つま先側に曲がるターン)です。このときによくあるミスが板の真上から頭がはずれてしまうことです。頭がターン内側に傾きやすいんです。

先ほどから何度も言っていますが「立つ」ことが大切です。これはターン中も一緒です。初心者のうちは頭が板の真上に必ずあるようにしてください。そうすればトゥーサイドも安定してターンができるようになります。

次ははいよいよ、ターンの前半部分のお話です。これができたら、ターンの完成ですよ^^

LESSON7:ターン前半は11時か13時に立ち上がれ!

さぁ、ターンには後半・中盤・前半で考えることが重要であると話をして、後半と中盤のお話は終わりました。あとは、ターン前半をやればターンの完成です!さぁターンの攻略も大詰めです。このLESSONででターンの完成です!

まず始めに質問です。

初心者がターンを覚える時に始めにかかと側ターンとつま先側ターンはどちらからやった方が良いと思いますか?

かかと側?

つま先側?

私は、安全に上達するには、かかと側ターンからやるのをお勧めします。

なぜなら、かかと側ターンの方が一般的に成功率が高いからです。

かかと側ターンのイメージは下図です。。

********ふもと*******

  (ストップ)

    ←

       ↑

    

  (スタート)

*********山頂*********

かかと側ターンの成功率が高い理由は、体の先行動作を使いやすいのと、止まるとき踏ん張りが利きやすいのが大きいです。

なので、まずはかかと側ターンのポイントからお教えします。最初はつま先で横滑りの体勢を作ります。そして、板の先を時計の12時と仮定したときに、、、かかと側ターンは11時の方向に「立ち上がる」。つま先側の横滑りの姿勢を作ったら11時の方向に立ち上がってください。この時、かかとが浮かないように気をつけてください。あくまで土踏まずの圧は抜かないのがポイントです。

「11時」の方向に「立ち上がる」と何が起こるかと言うと、、、板は自然と下を向き始めます。

つまり直滑降の姿勢に近づいていきます。

それで、「直滑降」の姿勢になってから上半身の先行動作を使ってください。

これが最も重要なポイントです。多くの人は恐怖のあまり、直滑降の体勢になる前に曲がろうとします。そうすると、、、体がターン内側に傾き、転んでしまいます。ターン前半で転ぶ人はほぼ100%、これが原因です。上半身の先行動作のタイミングが早すぎるんです。

「11時」の方向にきちんと「立ち上がる」ことができれば板は自然落下をしていきます。この時に、体がターンの内側に倒れないように気をつけてください。体は、板に対して常に垂直上にあるようにします。

これがポイントです。

直滑降になってから行う先行動作は、板の真上で行う。

体軸がターン内側に入り込まないように、板の真上で先行動作をするようにしましょう。

次に、つま先側のターンの説明にいきます。つま先側のターンのイメージです。

********ふもと*******

   (ストップ)

    →

  ↑

    ←

   (スタート)

*********山頂*********

つま先側のターンでは、体がターンの内側に特に傾きやすいです。それはターンをしようと焦る気持ちが原因です。でも、かかと側のターンとやることは変わらないです。つま先側のターンでは、板の先を12時としたら、

つま先側ターンは13時の方向に「立ち上がる」

そう、「13時」の方向に「立ち上がって」ください。この時も、「土踏まず」「みぞおち」「頭」の3点が常に板に対して垂直上にくるようにしてください。しつこいですけど、これがとっても、とっても、とっても大切です。それで、つま先側も同じですが、

「直滑降」になってから上半身の先行動作を使う

つま先側のターンだからと言ってかかと側と原理原則が変わることはありません。落ち着いて今言ったポイントを抑えれば必ず滑れるようになります。直滑降の姿勢になればこのレポートで書いたことと同じです。上達するにはターンを3つの要素に分解して考えましょう。ターン前半・中盤・後半の3つの要素です。これから上達する上で、どの要素でバランスを崩すことが多いか。それに着目すると、あなたの上達スピードはお友達の何倍にもなります。

まとめ

以上が、スノーボードで最速でターンするための7つのステップです。余談ですが、私自身がなぜこのレポートを書こうと思ったかと言いますと、ゲレンデであと一歩で滑れるのにもったいないと感じる人が多いからです。ターンするには基本さえ理解すれば本当に簡単にできます。しかし、間違った理論を覚えているがために一向に上達しない人が多いんです。間違った理論を一日中実践して、限られた時間を無題にして、さらに転びまくってお尻が痛んで、最終的にはスノーボードを嫌いになってしまう。せっかく楽しいスノーボードライフをそんな悲しい思い出で終わらせたくない!!だったら良い思い出にする方法がないかと考え、このレポートの作成に至りました。スノーボードの楽しみ方は人それぞれです。このレポートがあなたのスノーボードライフの新たな楽しみに繋がれば幸いです。是非このレポートを参考にしていただき、一人でも多くの人にスノーボードの楽しさを伝えていただけたらと思います。最後まで読んでくれてありがとうございます。ではまた。

 

 

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2 件のコメント

  • いつも楽しく読ませていただいてます。
    資格はありませんが、教えることが好きでそのために教本を買ったりしてます(笑)
    資格ではありませんがバッジテスト1級には受かりましたので、一応の理屈は分かっているつもりですが、滑れるのと伝えることができるのとは違いますね

    最初は自分の覚えてきたやり方しか無いので、その方法で教えますがその方法だと上手く伝わらない人が出てきます。
    そこで表現の仕方や言い方、または例え話も変えなくてはならず、そのメソッドを探すのも楽しみの一つとなっています。

    3シーズン前からインドア派の妻を無理やり連れ出し、弟子として教えております。
    今回のターンの教え方は、まさに自分が教えた通りの教え方だったので、間違っていなかったと嬉しく思いコメントさせていただきました。

    これからも“もぐりのインストラクター”として間違いのない方法でお伝えできればと思います

  • みどりいろさん
    コメントありがとうございます!
    バッジ1級すごいですね^^
    そしておっしゃる通り、教えることは中々難しいですよね。
    自分の感覚をわかりやすく言語化するのが一つのポイントですかね。
    今回の記事が、みどりいろさんの参考になったようなのでよかったです^^
    今後ともよろしくお願いします。

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