「オガサカCTとCT-Sは何が違うの?」
「CTとCT-Sは何が違うの?」私も試乗するまではその違いはわかりませんでした。普段CT156を乗っている私がCT-Sを乗ってみた感想をまとめてみました。
オガサカにはCT(Confort Turn:快適なターンの意味)という大人気モデルがあります。そしてさらにCTには細かく3つのモデルがあります。カービング初心者用のモデルCT-M(Moderate:適度な、穏健な)、オガサカのフラッグシップモデルCTと、CTをハードな硬さにしたCT-S(Stiff:硬い)。今回はCTを基準にCT-Sとの違いについてお話しします。
私(身長170cm、体重62kg)はオガサカCT156に乗り始めて2シーズンが経過しました。その過程でA級イントラも取得しましたので、そのレベルまであればCTのカービング性能で十分だと思います。あまりに硬いとカービングの基本である「板の反発」を得るのが大変になります。当たり前ですが、板の反発を得るには板を《しならせる》必要があるからです。
CT-Sを試乗してみた正直な感想は、「CTでも十分だな」ということ。
CT-Sでなければダメなシチュエーションが自分の中では思い浮かばなかったです。CT-Sに乗る前はウキウキでしたが、いざ試乗してみると「あれ?CTを硬く重くしただけで滑った感じはCTそのもの」という印象を受けました。
形状を比べても、長さが同じであればサイドカーブやウェスト幅も同じで有効エッジも同じなので滑った感覚は本当にCTの延長なんだなという感じです。なので、現在CTを使っていて、これからカービングに特化していきたいという人はCT-SではなくてFCの方がいいと思います。
板の形状もCTとCT-Sは同じなので、もしあなたがCTで出ている悪い癖はCT-Sでも出ます。
例えば、CTに乗っていて谷回りの捉えが甘いなーという方はCT-Sに乗ってもそれは変わりません。いや、むしろフレックやトーションが硬くなっているので、体の使い方を変えない以前より悪くなることさえ考えられます。そういう人がFCに乗るとセミハンマーの形状なので、谷回りの捉えは早くなります。
CT-Sの重さに関してはフレックスを硬くしたためにCTよりも重くなっています。それはスケーティングをした段階でわかるレベルです。CT-SはFCに近い重さです。さすがにメタル入りの板よりは軽いですが、CTよりも重いということで、できるグラトリの種類もCTと変わってきます。CTではグラトリでノーリー720ができても、CT-Sだと難しいです。これは単純に板が重いという理由と、グラトリの反発を得にくい感じだからです。
重くしなりにくいCT-Sはより脚力が必要になります。
ただ、ここで注意点は私の体重です。私の体重が62kgなのでこのくらいの体重の人がCT-S156を乗ったら重いと感じるというだけで、例えば身長170cmで80kgくらいの人だったらCT156よりもCT-S156の方がいいと思います。逆に80kgもある人がCTにのるとしなりすぎてしまうからです。
CTとCT-Sの性能のグラフを私の印象で作ってみました。縦軸がグラトリ性能で、横軸がカービング性能です。
これは私個人の感想なんであくまで参考程度に捉えてください。
CTはどのレベルの人にもお勧めできるとういことでグラトリ性能、カービング性能がともに高いところにいます。高回転系の弾く感覚はCT-Sよりも断然やりやすいです。それというのはCTの軽さも影響していると思わます。軽くて弾きも適度にあるのでCTはグラトリでも十分に使えます。
一方でCT-Sで高回転系などのグラトリをやる場合は、脚力と素早い重心移動がキーとなります。CTで720できても、CT-Sでは540が精一杯です(私の場合)。また、カービング中のトリックでは、CTとCT-Sではあまり大差ないように感じます。なんでかとかというとCT-Sの重さがボトルネックにあります。カービング中でもフリーラン中でもグラトリをしようとするのであれば、板の軽さは重要は要素です。
もしCT-Sで高速域でグラトリもしたいということであれば、長さを熟考した方がいいと思います。
今回試乗したのはCT-S158で普段乗っているのはCT156です。なので、私くらいの身長と体重(170cm、62kg)の人はCT-Sだと154あたりが重さ・操作性などの面からもいいと思います。ただテク選で2連覇した新野選手がCT-S158を使っているので、CT-S158を使いたくなる気持ちはすごいわかりますが、少なくとも私には手にあまる代物という印象です。
なので、個人的にはCT乗りがCT-Sを買うメリットはあまりないのかなという印象です。グラフの通り、性能が被っている面が多いと私は思うからです。カービングに特化したいのであれば、FCをチョイスするのが無難です。
ちなみに、CTとFCの比較グラフも作ってみました。
CTとFCは被っているところが少ないです。FCはグラトリ性能はほんと高くないです。苦笑 もちろんできなくはないですが、CTと比べるとできる技の範囲は狭くなるとは思います。ただ、カービング性能はやはり群を抜いて高いです。もしあなたがCTを乗っているのであれば、FCに乗るだけでワンランク上のステージに連れて行ってくれます。その点はCT-Sとは違うところですね。
自分がどういうスタイルを目指すかで板の種類は大きく変わると思います。オールラウンドに雪山を楽しみたいのであれば、オガサカのライナップではCTがやはりおすすめです。(CTに関しては次の記事で詳しく書いています。オガサカ CTはカービングスキルを向上させたい人におすすめ)
まとめ
今回は独断と偏見でCT-Sについてのレビューをまとめてみました。あくまでCT156に乗っている私の印象ですので、これがあなたに当てはまるとは限りません。購入を考えている方は是非とも試乗してから決めてみることをおすすめします。試乗の際に、今回の記事が参考になれば幸いです。今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。では、また。
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