4スタンス理論というその人のパフォーマンスを発揮するための身体理論があります。知っている人もいるかと思いますが、今回は私が実際に本部の道場まで行って感じたことをお伝えしたいと思います。
(トップ画像:photo credit: Long Way Down via photopin (license))
4スタンス理論とは?
まずはじめに4スタンス理論とはなんぞやということころを説明します。
正しい身体の動かしかたは4つある! ヒトの身体は、タイプによって動作の形、動かす部位の順序が違います。それが個性の源となるのです。
身体を動かす時の動かし方に4つのタイプがあると謳っているのが4スタンス理論です。そして、自分に合った身体の動かし方をすることで最大のパフォーマンスを発揮することができるのです。
4タイプがどのように分かれているかというと、まずは以下の2タイプに分かれます。
- 土踏まずの前寄りに重心がくる【Aタイプ】
- 土踏まずの後ろ寄りに重心がくる【Bタイプ 】
その上で、もう2タイプに分かれます。
- 身体の内側を使うのが得意な【1タイプ】
- 身体の外側を使うのが得意な【2タイプ】
以上のように、Aタイプでかつ1タイプの人は【A1】タイプに分類させれます。同様に【A2】【B1】【B2】の計4種類に分けられるということです。多くのプロスポーツ選手もそれぞれのタイプに分けられます。それを表したのが下図です。
4スタンス理論のおかげでB級イントラに1発で合格
私自身、4スタンス理論はそれなりに学んで、実際に4スタンス理論の生みの親の廣戸さんの廣戸道場に通ったことがありました。他にも4スタンス理論の書籍はあるだけ買って勉強もしていました。
私が身体の使い方に興味を持ったのも4スタンス理論に出会ってからです。
私が通っていた廣戸道場は原宿にあり、整体を受けた後にその上のトレーニングルームのようなところで、スノーボードにどうやって4スタンス理論を応用するか?ということをトレーナーの方と取り組んでいました(このトレーナーの方は廣戸さんのお弟子さんです)。
その甲斐あってか、スノーボードB級イントラに1発で合格することができました。
施術を終えた時は、自分の身体が軽くなったような感覚になったことを覚えています。自分の身体の可動域が1.5倍くらい広がった感じがしました。なので、実際の検定のときでも、ギリギロのところでバランスをとることができて転倒しないで滑り切れたと思います。
4スタンス理論でヘタになる?
ただ、手放しで喜べないなぁと感じているのも事実です。この項目では4スタンス理論の落とし穴についてお話しします。
4スタンス理論を知ってから道場に行く前までには、実は半年くらいの期間がありました。その間は書籍やDVDを見ながら自分なりに研究をしていたわけですが、「どうしてもB級イントラに受かりたい!」と思ったので、道場にお世話になることにしました。
道場に行く前は、私自身のタイプを【B2】タイプだと思っていました。(診断方法がHPなどに載っています。)なので、【B2】タイプの動きを参考に練習していたんです。
しかし、実際に道場に行って診断してもらうと実は【 A1】タイプということが判明しました。
書籍やDVDで自分なりに何度も確認して【 B2】タイプだと思っていたのが、本当は【A1】タイプだったんです。
本来のパフォーマンスを発揮するために4スタンス理論を実践してたはずが、道場に行く前は間違った方法で練習していたんです。この4スタンス理論は、自分に合っていない練習方をやっていても成果は思うように上がらないと書籍にも書いてあります。自分にあったタイプでないと本来のパフォーマンスは発揮できないと・・・。
ではなぜ、自分自身の診断で間違えてしまったんでしょうか。
「そんなん、おまえのやり方が間違っていたからだろ?」
と、言いたい気持ちもわかりますが、実は4スタンス理論のトレーナーの方でもタイプ診断を間違えるケースがあるようです。(後日登録したメールマガジンで書かれていました。)
主な理由は・・・
身体が歪んでいると、正しいタイプ診断ができないからです。
身体が歪んでいると、本来の身体の使い方と違った動きを「無意識」に行ってしまいます。それが原因で正しいタイプ診断をすることが難しくなっています。
「ん?おれの身体は歪んでなんかいないから大丈夫。」
もし、あなたがそう思うなら次のようなことを日常的にしていませんか?
- スマートフォンを長時間操作する
- ソファで横になりながらテレビを見る
- テーブルにひじをついて顔をおく
- ひざを組んで座る
これらは身体の一部に負荷のかかる動作です。つまり、これらのどれかに該当するということは、身体の一部に負荷のかかる動作を「無意識」に行っているということです。「無意識」に身体が歪むようにしてしまっているんです。
この「身体の歪み」が、身体の全体性を損なわせ、正確なタイプ診断をできなくしているんです。
実際に私が、施術前後でタイプ診断をしたのですが、全く感覚が違いました。施術前は【B2】タイプの動きに対して違和感は感じなかったんですが、施術後の身体の歪みが取れた時は【 B2】の動きに対して、違和感しか感じなかったんです。
ここに4スタンス理論の難しいところがあります。
現代の私たちの身体には大なり小なり「歪み」があります。それは一般人の方であればほぼ全員がもっているものです。その歪みのせいで、正確なタイプ診断ができずに、結果的に間違った身体の使い方を身体に染み込ませている可能性があります。
なので、4スタンス理論を実践する時は必ず施術とセットで考えるべきです。そうでないと無駄なことにお金と時間を割くことになります。
理論は所詮は理論
お金がある方は、実際に道場に足を運んで施術とセットで身体に染み込ませると効果は確かにあると思います。ただ、今の私が思うのは、理論は所詮は理論だということです。理論に正解を求めるのではなく、正解はあなた自身のカラダが知っているということです。「おれはA1タイプだから、こう動かなきゃだめだ!」という思考におちいってしまうと、それはそれで自分のスキルの幅を狭めることになりかねません。頭で「こうあるべき」と考える時点で、実は他の世界を拒んでいるんですよね。
理論を知るのはいいことですが、それに振り回されないようなリテラシーを手にいれる必要があると感じます。広い視点で理論をとらえられるようにしていきたいですね。今日も最後まで読んでくれてありがとうございました。では。
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