一部の筋肉に頼った滑りをすると「ぎこちない滑り」になります。スノーボードは野球・サッカー・ラグビーなどと違って瞬発系の筋肉をそれほど使いません。なので、日常生活を普通に過ごせる(家事洗濯ができる)程度の筋力があれば十分です。今回は、カラダを効率よく使うコツについてお話します。
「スノーボードに適した筋トレはなんですか?」
「スノーボードは筋トレが必要なんですか?」
こういった質問を受けると、私が答えるのは
「そんなのはいらない」
ということです。正しくは、筋トレより先にやるべきことがあると思っています。
そもそも一部のアスリートを除いた私たちサンデーボーダーにとって、スノーボードに必要な筋力とはどのようなものなのでしょうか?
まず、目指すもの(スタイル)とそれに必要なものを洗い出した時に、最初に必要なものは筋力なのでしょうか?
仮に筋力が必要だと判断した時、それはどれくらい必要なのでしょうか?
【スポーツがうまくなる=筋トレが必要】
と、考えてはいないでしょうか。
よくプロスポーツ選手で「肉体改造」がうまくいったなんて耳にしたりしますが、そういったことから、「うまくなるには筋トレが必要」という認識になっているのでしょうか。
結論を言ってしまえば、スノーボードでA級イントラ程度であれば、筋トレはいらないといのが私の持論です。私もA級イントラとりましたが、筋トレという筋トレはしていないです。
スノーボードがうまくなるにはスノーボードに必要な身体の使い方をすれば、うまくなるわけで、それは筋肉をつけなければならない、ということではありません。
大事なので、もう一度。
スノーボードがうまくなるにはスノーボードに必要な身体の使い方をする。
そのスポーツに必要な身体の使い方を知らないで筋トレをすることは、例えるな海図を持たないで航海に出るようなものです。
なので、まずはスノーボードに必要なカラダの使い方を知るということが、スノーボード上達の第一歩であり、その上で筋トレが本当に必要だと判断すれば筋トレをすればいいと思います。
ただし、私がインストラクターをしている現状をみると、スノーボードに必要な筋力とは、家事全般をこなせる程度の筋力で十分事足ります。むしろ、スノーボードの動きに慣れてしまえば家事の方がよっぽど疲れます。苦笑
スノーボードに必要な動きはそれほど、日常的に使う筋肉とは違います。
スノーボードに必要な筋肉は、スノーボードでしか鍛えられないとも言えます。
ちなみに、筋力トレーニングをしないアスリートは意外に多かったりします。
柔道でオリンピック3連覇の偉業を成し遂げた野村選手。自身のオフィシャルブログでの質問に対しての回答・・・。
Q:腹筋とかも含め、筋トレ教えて。
A:柔道すべし!
俺の筋肉は made in JUDO
体操日本代表内村航平選手。インタビューでの回答。
ウェートトレーニングはしますか?
筋トレとかはほとんどしていないです。筋肉は体操だけで自然につきました。
http://www.konamisportsclub.jp/athlete/player/interview_uchimura2.php
ハンマー投げの室伏選手の一風変わった筋トレ論。
毎回こう違うパターンにしてる、自分が読めないようにする、で、慣れてしまったらもうトレーニングだと僕は言わないようにしてるぐらい
まずは、筋トレがどうしても必要と考えるなら、なぜそれが必要なのかを明確にしてから始めるのがいいと思います。
スノーボードを楽しく滑るくらいなら、筋トレよりも、身体の”全体性”を整えるトレーニングをした方がいいと思います。それは体幹トレーニングでもなくて、バランスアイテムを使って”遊ぶ”ことです。
自分の身体を使って”遊ぶ”。
室伏選手もおっしゃってますが、慣れるとダメだと。
従来の体幹トレーニングは「固める」動きが主です。実は、「固める」とバランスはとてもとりにくくなります。
電車の中で、両手を思いっきり握った時と、手を広げてリラックスした時とで、バランスのとりやすさを比較してみてください。
綱渡りをする人が棒を持っていますが、あれは力を入れて「ぎゅー」っと握っているように見えますか?あれはリラックスして持つからバランスがとれるとも言えます。
身体の一部の緊張でも、それが身体全体へとつながり、バランスをとりにくくしているんですね。
スノーボードに必要な身体の使い方を知り、その上でしなやかな身体作りをすることが、スノーボードの上達の一番の近道ではないでしょうか。
バランスアイテムを使って、自分の身体と遊びながら上達するのが良いと思うのです。サッカーのなでしこや卓球の平野選手なども愛用してるみたいです。「まるみつ」のバランスアイテムは面白いんで、是非おためしあれ。
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