30年以上も保険料を支払っているのに、いざ「がん」になってしまったときに保険金をもらえないケースが少なくありません。
「なんでやねん!こんにゃろーー!!」
と言いたくなる気持ちもわかりますが、30年前と今とでは「がんの治療内容」が大きく異なります。
例えば、以下の3点が挙げられます。
- がんは昔は「不治の病」で「入院」がメインだった
- 現在の治療は「通院」がメインに代わってきた
- 現在は医療技術が発達し、「3大治療」がメインとなってきた
そして、当然のことながら治療内容が変われば、保障内容も変わってきます。
特にがん保険の治療内容は時代によって変化が大きいので、5年に一度は「ほけんのメンテナンス」をすることをおすすめします。
がん保険だけに限ったことではなくほけん全般に言えるのですが、ほけんの多くは車と同じように「メンテナンス」が必要です。
ということで、今回の記事の内容は、「必要なとき」にしっかりと役立つように「ほけんのメンテナンス」についてお話します。
30年間メンテナンスしていない車は動く?
いきなりほけんの話に行く前に車のケースを考えてみましょう。
たとえば、車のケースでいうと30年間全くメンテナンスしていないどころか、エンジンすらかけていない車があったとします。
そんな車に30年ぶりに乗ろうと思って、エンジンをつけようと思ったら無事にエンジンアがつくでしょうか?
30年もエンジンをまわしてなかったとしたら、バッテリーは上がってしまっていてエンジンすらつかないでしょう。
車は定期的に車検を通す必要があるので、30年間もメンテナンスをしていない車は車道を走ることはできません。
ただし車検を最安でとすことだけを考えて、エンジンオイルも変えてないとなれば、走行性能に明らかな差が出ています。
燃費も変わってきますし、加速感も変わってきます。
強いては乗り心地にも影響してくるかもしれません。
車に本当にことだわっている人は、「見た目」だけではなく、「目に見えない部分」にもこだわりを持っていて、車を愛してます。
しかし、車と同じくらい高額なほけんの場合はどうでしょうか?
月々の保険料が2000円で30年間支払ったら、72万円を総額として支払うわけです。
これが一生涯払い続けるとなるともっと支払うことになります。
そんな高額な買い物をしてるのであれば、車と同様に「メンテナンス」をしてあげるべきではないでしょうか。
がん保険の「メンテナンス」のポイントは、「現在と昔のがん治療の違いを理解する」こと
ということで、がん保険の「メンテナンス」の仕方についてお話したいと思います。
昔は、がんと言えば「不治の病」とされていたため、長期の入院治療が必要でした。
また、30年前だと医療費負担も1割負担の時代でした(現在は3割負担)。
ところが、現在のがん治療は「通院」がメインです。
がん治療において、平均どれくらい「通院」しているか知っていますか?
アフラック調べによると、がんの治療・検査のために通院した期間の平均は3年5ヶ月だそうです。

参考:http://www.aflac.co.jp/campaign/de/gan_mass/
それほど、今は「通院」での治療がメインとなっています。
この「長期化する通院治療」でも、治療費が自分の貯金からまかなえる場合は、保険への加入は必要ないかもしれません。
ただし、もしがんをわずらってしまった場合、今までと同じだけ働けるかはわからない部分があることは頭に入れておきたい部分です。
また、現在のがんの治療内容は三大治療と言われている治療がメインです。
三大治療は、手術・放射線・抗がん剤の三つです。
しかも現在のがん治療は、その3つの治療のいずれかを行う傾向が非常に強いです(下図参照)。

参考:http://www.hitachi-hoken.co.jp/general/products/cancer.html
こういった治療内容を理解した上で、がん保険の保障内容を吟味していくのがいいかと思います。
がん治療の「選択肢」は多ければ多いほどいいです。
これは間違いないです。
「選択肢」が多ければ、「生きる望み」が増えるというのががんという病気です。
例えば、乳がんにおける抗がん剤の治療費はだいたい一回あたり5万円します。(ケースにもよります。)
それを月に一回もしくは二回を6ヶ月程度続けるそうです。
そんな治療中に抗がん剤治療を続けるお金が無くなってしまったら・・・。
考えると少しブルーな気持ちになりますが、がん治療とお金は切ってもきれない関係にあります。
なので、特に女性は「抗がん剤治療」における給付金が受け取れるかどうかは、一つの判断材料になるかと思います。
ただし、「選択肢」を多くすればそれだけ金銭的な準備も必要となるので、その辺りのバランスは考える必要があるのは言うまでもありません。
現在と昔の「がん保険」の違いとは?
つづいて、現在と昔とでどれくらいがん保険の保障内ががどのように行われているのかお話します。
時代が変われば、治療内容も変わり、治療内容が変われば、保障内容も変わるということですね。
例えば、アフラックの昔のがん保険で「新がん保険」というものがあります。
これは1978年に発売された保険で、加入者数も非常に多い保険になります。
そして、その昔の「新がん保険」と現在の「がん保険Days」の保障内容を比較してみましょう。
(*先ほど述べた時代背景やがん治療の変化を把握していることが重要になります。)
保障内容 | 新がん保険(昔) | がん保険Days(今) |
診断一時金 | × | 100万 |
通院 | × | 1万/日 |
入院 | 1.5万/日 | 1万/日 |
手術・放射線治療 | × | 20万/回 |
抗がん剤 | × | 10万/回 |
死亡保険金 | 150万 | × |
(新がん保険は1口、がん保険DaysはAプランで比較)
これを見ても時代背景がわかるかと思います。
昔のがん保険は、長引く入院を保障するために、入院保障を手厚くしたり、がんで亡くなった場合の保険金(死亡保険金)もついていたりします。
30年以上前は、がんは不治の病とされていため、亡くなることを前提に保険が作られているように感じます。
しかし、今現在は入院よりも通院がメインだったり、治療内容が発達してきたため治療に対する保障(手術、放射線、抗がん剤)もついています。
昔のがん保険と比較すると、現在のがん保険は「生きるための保障」という意味合いが強くなってるような気がします。
例えば、次のケースを見てみましょう。
乳がんがんと診断されて、6ヶ月間は月に一回抗がん剤を投与してがんを小さくして、手術のために3日間入院、退院後も6ヶ月間は月に一度抗がん剤の投与を行ったケースを考えてみます。
そうすると、昔の新がん保険だともらえる給付金は
入院3日分の4.5万円です。
治療費は毎月の抗がん剤投与だけで約5万円かかります。それなのに4.5万円だけでは到底足りるとは考えられません。
一方で、今のがん保険Daysだといくら給付されるかというと、
診断給付100万+通院12万+入院3万+手術20万+抗がん剤120万=255万です(わかりやすくするために、細かい給付設定は省いてます)。
昔のがん保険4.5万に対して、今のがん保険は255万円の給付を受け取れます(ケースによります。)
「ほけんはいざというときに役に立つために入る」という方が多いと思いますが、「メンテナンス」をしていないだけでこれだけの給付される金額に差が出てきてしまいます。
まとめ
がん保険は、時代によって治療内容が大きく異なり、それによて保障内容も大きく変わってくるので定期的な「メンテナンス」が必要です。
なので、常に時代にそくした保障にするためにいつでも時代にあわせやすいように保険の「持ち方」を考慮していきたいですね。
コメントを残す